喉声とは?喉に力が入る理由と、楽に声を出す体の使い方

喉声とは?喉に力が入る理由と、楽に声を出す体の使い方 声と脱力

「喉声になってるよ」と言われたとき、そもそも喉声とは何かわからないまま練習を続けていませんか。

喉声という言葉は、歌やボイストレーニングの場でよく使われます。でも「喉声だから直しましょう」と言われても、自分の声の何が喉声で、何をどう変えればいいのか、具体的にイメージしにくい方が多いです。

この記事では、喉声とはどういう状態かを整理したうえで、喉に力が入りやすい仕組みと、体の使い方から楽にしていくアプローチをお伝えします。

喉声とは、どういう状態のことを言う?

喉声とは、どういう状態のことを言う?

喉声とは、声を出すときに喉まわりに余計な力が入った状態で声を出していることを指します。喉の筋肉が必要以上に緊張したまま声を出すため、声が詰まったり、こもったり、続かなかったりしやすくなります。

喉声かどうかは、自分の声を聴くだけでは気づきにくいことがあります。こんな状態に心当たりがある場合は、喉声になっている可能性があります。(ひとつでも当てはまれば、体の使い方から見直す余地があります)

– 歌っていると喉が疲れやすい – 高音になるたびに声が詰まる、または声が裏返る – 声がこもっている、通りにくいと言われる – 声を出すのに力んでいる感覚がある – 長く歌うと喉が痛くなる

逆に言うと、喉まわりの余分な力みが取れているとき、声はそれほど努力なく出てきます。高音になっても声が詰まらず、長く声を出しても喉が疲れにくい。それが、喉声でない状態のイメージです。

ひとつ確認してみてください。今すぐ、ため息をつくように「はぁ〜」と声を出してみてください。そのときの喉の感覚はどうですか? 力みがほとんどない、ふわっとした出方になるはずです。それが喉まわりに余分な力が入っていない声の感覚です。

喉に力が入るのは、なぜ?

喉に力が入るのは、なぜ?

喉声になる原因は、喉だけの問題ではありません。喉に力が入るのには、体全体の使い方が関係しています。

高い声を出そうとするとき、体が反応する

高い音を出そうとすると、多くの人は無意識に首や肩ごとぎゅっと力んでしまいます。「なんとかして音を出そう」という体の反応です。この反応が喉まわりを緊張させ、声が詰まる原因のひとつになります。

高音のたびに喉がきゅっとなる感覚は、力みの反応が出やすい典型的なパターンです。

姿勢のくせが喉に影響している

頭が前に出た姿勢(いわゆる前傾姿勢)になっていると、首の前側の筋肉が引っ張られた状態になります。その緊張が喉まわりにまで及びやすくなります。

毎日のデスクワークやスマートフォンの使い方で、この姿勢が「普通」になってしまっている方は少なくありません。発声の前からすでに喉まわりに力みの下地ができている、という状態です。

呼吸が浅いと喉が代わりに頑張ってしまう

呼吸が浅いとき、体は息の不足を喉まわりの力みで補おうとします。声を出すための息の流れが不安定だと、喉が「自分でなんとかしなければ」という反応をしやすくなります。

腹式呼吸ができているとき、息の流れがある程度安定するので、喉は余分な仕事をしなくてすみます。呼吸と喉の力みは、切り離せない関係です。腹式呼吸の土台と体の状態については、こちらに整理しています

緊張が体を固める

本番前、舞台に立つとき、大事な場面——緊張している状態では、体全体の筋肉が無意識に緊張します。喉はとくに、感情や緊張の影響を受けやすい場所です。「大事な場面でいつも喉声になる」という場合、体全体の緊張反応が喉に出ているパターンが多いです。

喉声は「喉だけ」を変えようとしてもなかなか変わらない

「喉声の治し方」を探している方も多いと思います。ただ、改善しようとするとき、喉だけに意識を向けてしまいがちです。でも、喉まわりの緊張は多くの場合、体全体の状態から来ています。

たとえば、肩に力が入っている状態で「喉の力を抜こう」としても、肩の緊張が喉まわりを引っ張っているので、なかなか変わりません。呼吸が浅いまま喉だけをゆるめようとしても、喉がすぐに力みを取り戻してしまいます。

体全体のバランスが整ってくると、喉は「頑張らなくていい場所」に変わっていきます。喉声を変えようとするなら、喉だけでなく体全体から見直す方向が、変化につながりやすいです。

さらに詳しく知りたい方は、喉の力を抜くために、体全体からアプローチする方法はこちら

体から喉声を楽にしていく、3つのアプローチ

体から喉声を楽にしていく、3つのアプローチ

1. まず肩の力みに気づく

喉声になっているとき、たいていの場合、肩もぎゅっと上がっています。声を出す前に、いちど肩をぐっと上げてからすとんと落とす動作を試してみてください。肩まわりの緊張が変わると、喉も連動してゆるみやすくなることがあります。

声と肩の連動は深く、さらに詳しく知りたい方は肩の力を抜くアプローチについてはこちらをどうぞ

2. 息を「吐くこと」から始める

声を出そうとするとき、吸うことより吐くことに意識が向いていると、喉が力みにくくなります。声の前に、細く長く息を吐き出してみてください。吐き切ったあと、体が自然に息を吸いにいきます。そのタイミングで声を出すと、力まずに声が流れ出てくることがあります。

3. 足元から体を整える

立って声を出すとき、足の裏が床にしっかり触れているかを確認してみてください。体の重さが足元に落ちているとき、上半身の余分な力みが変わります。

「足元なんて声と関係あるの?」と思うかもしれません。でも、足元が不安定だと体のどこかがバランスを補うために緊張します。その緊張が上に伝わって、肩や喉に出てくることがあります。

発声の基本と体全体の使い方については、こちらでひとつにまとめています

喉声に関するよくある疑問

Q: 喉声はなおせますか?

「なおす」というより、喉まわりの余分な力みを減らしていく、という方向で考えるとわかりやすいです。体の使い方が変わると、喉が力まなくても声が出やすい状態に近づいていきます。即座に変わるものではありませんが、体から整えていくことで声の出し方が楽になっていった、という話はよくあります。

Q: 喉声と地声は違いますか?

地声は声の種類(地声・裏声・ミックスなど)の話で、喉声はそれとは別の話です。地声で歌っていても、喉に余分な力みがあれば喉声になります。地声=喉声ではありません。地声でも、喉まわりがリラックスしていれば力みの少ない状態で歌えます。

Q: 喉声になっているかどうか、自分でわかりますか?

声を録音して聴くのが一番わかりやすいです。声がこもって聞こえる、詰まったように聞こえる、声が続きにくく息が混じる、歌い終わったあと喉が疲れている——こういった場合は、喉に余分な力みが入っている可能性があります。

声を楽に出したい方へ

喉声は「喉の問題」と思われがちですが、体全体の使い方が整ってくると、喉が自然にラクになっていく——そういう経験をした人の話は珍しくありません。

まずは体の使い方を実際に感じてみることが、変化への近道になることがあります。

体験では、立ち方・足元の使い方・肩のゆるめ方など、記事で紹介したアプローチを実際に体で試していただけます。

体の使い方を体験してみたい方へ

タイトルとURLをコピーしました